三国ケ丘駅前の集合住宅街を抜けると、まるで邸宅街の品格を語るかのような美しい風景に出逢えます。
ここ、けやき通りは、堺市都市部の堺東と三国ケ丘に近接地として、良好な住環境と交通環境の整備を軸に1940年から約30年にわたって開発された「榎土地区画整備事業」の記念植樹として、住民の手によって守り継がれてきました。
榎土地区画整理事業エリア概念図
摂津・河内・和泉の国境の交通の要衝として栄えた三国ケ丘。
三つの国の境にあるが故“三国丘”“三国山”と称され、“堺”も国の“さかい”から名づけられたと伝えられています。
氏神である方違神社の奉斎地は「三国山こずえに住まふむささびの鳥まつがごとわれ待ち痩せむ」と万葉集に歌われ、方位のない清地・方災除の神として、いまも全国から参詣者が訪れています。
方違神社(徒歩10分/約800m)
堺東駅から東へ、緩やかな坂道の上に広がる三国ヶ丘台地。
紀元前より陸地であったこの地で、古くより人々の暮らしてきたことを、世界を代表する遺産、百舌鳥・古市古墳群が証明しています。
永き時を超えて成長を続ける緑の風景、連綿と紡がれる営み。それら全てがこの地の暮らしの土壌となり、今を生きる人々の暮らしをあたたかく包み込んでくれています。
高低差概念イラスト